形見第34回(Men's Brand 2004年2月号掲載)
KTM041
魚武モノグラム一点モノ手刷り BACADACH Camouflage柄 シルクスクリーンプリントTシャツ
製作:MK-3(中川雅史)中川刺繍プリントセクション
デザイン:三代目魚武濱田成夫
依頼者:三代目魚武濱田成夫
プリント技法:BACADACH Camouflage
プリント製法:シルクスクリーンプリント手刷り6色1版
インクタイプ:水性ラバーインク(赤・青・黄・緑・黒・白)
  版フレームサイズ:500×600(mm)/アルミ スクリーンメッシュサイズ:#100
スキージ硬度:80度
ベイキング温度:130°C ベイキング時間:180s
ドライヤーマシーン:Ranar DT633-3
プリントマシーン:HOPKINS/BWM 6×6
モノグラムプリント面サイズ:胸190×200 背250×265 袖135×145(mm)
製作数:1着(非売品)
[2003年製]

中川刺繍:徳島県徳島市通町3丁目13
 魚武が徳島に在住時、出会った様々な人間達の中に、プリント工場を経営している中川雅史なる人物がいる。この男、もちろん普段は商業ベースでのプリント業を生業としているわけだが、実はもうひとつの顔がある。それは自らをMK-3と名乗り、商業的発想とは全く違う、純粋にプリント表現だけを追求してホントウに自分のカッコエエと思えるプリントを作りだすという意志のもと、日々、己の技術そして発想と戦い続けているのである。そしてその中から生まれた表現手法のうちのひとつが、このBACDACH Camouflage(1版で多色を使用し、ランダムなカラーリングと統一した手刷り方向が生む四次元感やカスレ、マザリを楽しむプリントで、配色無限でありながら二度と同じカラーリングもありえない。写真のTシャツを見ればわかる様に、4回刷れば4回ともすべてちがうカラーリングとなる。)なのである。そのプリント手法を見た魚武が思わずこう叫んだそうだ。「なあ、この手法! 俺のモノグラムにピッタリちゃうんか!」そしてできあがったのが、このTシャツ。そう、プリントはすべてモノグラムなのに、モノグラム内のカラーリングはどれひとつ同じものはないのである! カッコイイ!
 そしてこの手法をなぜはじめたのかとMK-3に尋ねたところ、彼はこう言った。「一般的にプリントでは色が混ざるという事はダメな事と言われているわけですが、何でダメなのかと考えてみた時、皆は見た事がないから汚いと想像しているんじゃないかと思ったんです。だから僕は混ざった美しさというものがあるんだという事を皆に見せたかったんです。」なるほど! これを見りゃ一目瞭然だ。今まで他では見た事がない味と、マザリの美しさとカスレのカッコヨサが出現している。スゲェなMK-3! アンタ職人でありながら表現者だぜ! そして根っからのプリントバカだぜ!

撮影:吉江正倫
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